市川市の動物病院 犬の心臓病:僧帽弁閉鎖不全症について

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セカンドオピニオン
チワワさんの画像

あいす動物病院の高橋です。

小型犬のワンちゃんに多い心臓病である

僧帽弁閉鎖不全症ってご存知ですか?



小型犬とくに、キャバリア・チワワ・トイプードル・ダックス・シーズーのワンちゃんは発症してしまう可能性が高い犬種と言われています。

発症年齢は7~8歳くらいから健診時の聴診でわずかな心雑音が聞こえ始め、10歳前後の子では心不全症状が見られて咳や呼吸困難で来院されることもあります。


まず僧帽弁閉鎖不全症とは読んで字のごとく、心臓の中に4枚ある弁という構造のうち僧帽弁(左心房と左心室というお部屋の間にあります)という弁がピッタリと合わなくなること(閉鎖不全・弁逸脱)で起こります。

ヒトでも心臓弁膜症などと呼ばれる病気です。

心臓の中にある弁がうまく閉じきらずに血液が漏れることで、本当は全身に流れていく血液が心臓の中に溜まっていき、心臓が大きくなる心臓肥大・心臓拡大が起こります。

心臓病のレントゲン

胸のレントゲンでは真ん中の白い所が心臓でその右上のあたりが左心房という領域になります。

心臓が大きくなると気管という空気の通り道を押してしまう事で乾いたような咳が出ます。

咳が出始めて、飼い主様もワンちゃんの異変に気がつくことも多いと思います。

咳はカハッカハッという乾いた音のことがあり、最後にたんを切るような大きな音が出て止まる一連の流れで出ることが多いです。

心臓超音波検査

当院では診察当日に心臓のエコー検査(超音波検査)を行っております。

胸部レントゲンは肺の状態や心臓の全体的な大きさを評価するのに適していますが、心臓の中の筋肉の厚みや運動性・血流速度と呼ばれるものは評価できません。

当院では心臓病が認められるワンちゃんの場合、胸部レントゲン検査と心臓エコー検査の両方で評価することをおすすめしています。


上の写真は典型的な僧帽弁閉鎖不全症の心臓のエコー検査画像です。

血液の流れに色がついていて、正常であれば赤や青の色のみが表示されるところ、血流の乱れがあるとモザイクと言って様々な色が混ざって見えてきます。


心臓病の治療は内服治療と手術による外科治療が行われています。

当院では基本的には内服による内科治療をメインに行っています。

薬は主に強心薬・利尿薬・血管拡張薬・咳止め・気管支拡張薬などを症状に合わせて処方していきます。


〜心臓病で処方されるお薬〜

強心薬:心臓の動きを改善するお薬

利尿薬:溜まった血液の中の水分を減らして、心臓の負担を軽減するお薬

血管拡張薬:血管を広げて、心臓から血液が出ていきやすくするお薬

咳止め薬:心臓拡大による咳で眠れないなどの症状緩和に効くお薬

気管支拡張薬:年齢に伴い気道疾患を併発している際に気道を広げるお薬


しかし、手術適応であると考えられる子は院長副院長の大学時代の恩師で横浜で心臓外科をされている病院様をご紹介させていただいています。


当院では心臓病のセカンドオピニオンも受け入れております。

今の投薬内容の確認や生活でのアドバイスも行っておりますので、気になる方はぜひ一度ご相談ください。

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あいす動物病院

住所:千葉県市川市南八幡2-16-14

電話番号:047-702-5797

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